ヘモグロビンA1cってなあに? その1

はじめに
糖尿病は、インスリンが足りなくなったり、はたらきが悪くなったりしたために血糖値が高くなってしまう病気です。
糖尿病には、生活習慣とは関係なく発生する1型糖尿病と、過食、肥満、ストレスなどの生活習慣に加えて糖尿病になりやすい遺伝的な要因が重なって発症する2型糖尿病があります。

一般に糖尿病といえば、この2型糖尿病を指します。
糖尿病の治療は食事や運動を中心に薬やインスリンを使って血糖値をコントロールします。
過去の血糖の状態を知るのに大変便利な指標である「ヘモグロビンA1c」がどのようなものか、これから説明したいと思います。

ヘモグロビンA1c
ヘモグロビンA1c

ヘモグロビンA1cってなあに?

みなさん、ヘモグロビンA1cって知っていますか?
よく耳にする血液検査の項目ですね。
「ヘモグロビンA1c」は、糖尿病の治療がうまくいっているかどうか、来院までの器官の血糖の状態がどのようになっているかを知ることができる、大切な指標です。

来院しますと採血して血糖値を測定しますが、多くの場合ヘモグロビンA1cも測定しています。
ぜひこの値に注目してください。
ヘモグロビンA1cは、ヘモグロビンというタンパク質にブドウ糖がしっかりと結びついたものです。
ヘモグロビンは血液を流れる赤血球の中に含まれるタンパク質の1つで、酸素を運ぶ働きをしています。

ヘモグロビンA1cと血糖値の関係

ヘモグロビンを含んでいる赤血球は、生まれてから約120日間、血管をぐるぐるとめぐり続けて膵臓で壊れてなくなっていきます。(赤血球の寿命です)
血管をぐるぐるとまわり続ける間に、ヘモグロビンは血液中のブドウ糖と結びつきます。

一旦結びつくと、ブドウ糖はヘモグロビンからなかなかはなれません。
そのため、血液中のブドウ糖(血糖値)濃度が高いほど、ヘモグロビンA1cの値もたかくなります。

そして、ヘモグロビンは毎日少しづつ入れ替わりますので、ヘモグロビンA1cも入れ替わり、赤血球の寿命の半分にあたる約2ヶ月間の血糖値が全体として高めであったか、低めであったかがわかるので、ヘモグロビンA1cが血糖コントロールの指標となるわけです。

ですから、検査の前日や当日に血糖値をあわてて下げても、ヘモグロビンA1cの値は急には下がりません。
合併症のお話
ヘモグロビンA1c値が髙いとどうなるのでしょうか?
ヘモグロビンA1c値が高いということは、血糖値が高い状態が少なくとも2ヶ月は続いているということです。

もし、ヘモグロビンA1c値が長年いわたって高い値で続いているとしたら、血糖値がずっと高く続いているということになります。

血糖値が高い状態が続くと、体の色々な部分に障害がでてきます。
それが慢性合併症です。
通常、合併症と呼んでいます。
国際的にも評価されているkumamotoスタディでは、ヘモグロビンA1cの値が6.9%(NGSP値)をこえるとその後は網膜症になる確率が連続的に高くなるという結果がでています。
国内外の研究からヘモグロビンA1c、を1%下げると神経障害、網膜症、腎症になる危険性を約40%減らすこともわかっています。
また、ヘモグロビンA1cを良好にしておくと、心疾患、脳卒中になる危険を減らす事もわかりました。
血糖コントロールの目標値
合併症を予防するためには、ヘモグロビンA1cの値が7.0%(NGSP値)未満になるよう血糖値をコントロールしましょう。

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